2月23日(金)、高知エコ産業大賞の表彰式が開催されました。
■ 高知エコ産業大賞
企業名:(株)高知丸高
製品名:SqCピア工法を応用した鋼管杭橋(仮設工法を永久橋に)
急斜面・急峻な山岳部の道路建設に不可欠な仮設構造物(橋梁や作業台)の工法を進化させ、それ自体を永久橋(本設橋梁)とするのが、このSqCピア工法を応用した鋼管杭橋工法であり、ステップブリッジ工法と名付けている。発想の転換により生み出されたアイデアを高く評価するものである。敷設していった作業台上から下の先進部分を構築し、後方に橋梁が仕上がって行く、いわゆる手延べ工法は、工期の短縮、工費の低減、作業安全性の確保は当然のこと、地表面に対する最低限の土木工事、必然的に不要となる仮設工事とその撤去など自然環境への影響を最低限に留めることのできる工法でもある。さらに、塗装を必要としない耐候性鋼材を使用することによってメンテナンスフリーを達成するとともに、地域環境への色彩調和についても配慮しているものと思われる。
■ 優秀賞
企業名:(株)アークリエイト
製品名:耐震鉄骨建築のWAWO構法(地中杭から鉄骨までの一体化構法)
合理的な溶接工法の発想に立ち、鋼構造物の構築に際して、省資源、省エネ、省工程、工期短縮を実現し、しかも優れた耐震性能、高強度・高靱性を達成したのがWAWO工法である。このアイデアをさらに発展させて、地下杭と鉄骨柱との溶接による一体化工法を実現した。これによりコンクリート建築基礎が不要となり、さらなる工期短縮、廃土の減少、土留工事の省略など優れた特徴が数多く付け加えられた。
WAWO工法は新しいものが常に追加されていることを高く評価するものであるが、この段階の「WAWO構法」となって集大成が行われたと思われる。とは言っても、今後のさらなる躍進に期待したい。
なお、多すぎる審査資料の提供は、エコデザインの考え方に合致しないこと、また論点が曖昧になることなどの批判があったことを付記する。
■ エコ未来特別賞
個人名:沖 夏歩(青柳中学校2年生)
タイトル:地球があ・つ・い!
「+2℃」を読んだことが調査のきっかけとなった。地球環境の変化を知らせるメディアは多い。しかし、漠然と聞き流し、見逃すのではなく、疑問点を自ら調査して、分析し、納得することにより、よりよき未来への扉を叩こうとする音を大切にしたい。「地球温暖化の影響が出始めているのではなく、すでに大変な影響が出ている」と実感として語った言葉を、より多くの人達に伝えて欲しい。なお、表題のネーミングも現代的で優れている。この際、「エコ未来特別賞」と名付けた特別賞としたい。
また、審査会でも話のでたグラフ化を是非とも期待する。できればクラスで、学校全体で、手分けして、調査や分析を行って欲しい。データの整理の方法やその解釈など学ぶものは極めて多いだろう。