Saturday, February 23, 2013

平成25年2月19日、食品研究会の報告

2012年度 第9回(通算第62回)
       高知らしい食品研究会(2013.2.19)
<会の目的>
産官学民の連携を通し、環境に配慮した高知県内の農林水産業生産品を加工し、付加価値を付け販売することで、生産者を支援すると共に、中小企業の体質強化、県内雇用の維持、創造等に貢献し、持続可能な高知づくりに寄与する。


議題1.会の目的、及び前回の内容の確認

議題2.オブザーバー紹介

議題3.原発事故以降、関東からの避難者の方2名の報告(加藤、青山)


議題4.持参いただいた食材の紹介
    ディープシーショップ岡本
    池澤鮮魚店
    麒麟麦酒マーケティングの片山さん


議題5.「土佐のお客2013」 3/2-3(土、日)3/8(金)
    参加の詳細を、井倉氏から報告

議題6.「土佐の宴」(ディープシー岡本参加しましたので)報告

議題7.今後の日程について
・第10回…3月21日(木)14時〜 三里うどん本舗 河津さん担当
・平成25年度、第1回…4月 春の宿泊研修? 安芸畑山の土佐ジロー?
・平成25年度、第2回…5月 「ヨコタきのこ」訪問見学会

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平成25年2月19日、食品研究会の報告
岡本 龍太


今回は、2名の関東圏からの避難者の方が、報告されたことを中心にまとめてみたいと思います。

青山**さまは、千葉県柏市から、ホットスポットとも言われる放射能数値の高い地域から、単身にて高知へ避難されています。

いろいろな身体の不調が目立ち、避難を決めたのが最近で、高知在住は2ヶ月であるが、環境のよさに、しばらく暮らすことを選択した。しかし、食品関係の意識の低さ、未検知の放射性物質の数値など、汚染とは無縁と思っているのは違うとお話されました。

加藤**さまは、孫にあたるお嬢様の将来的な危険防止を考えて、つてをたどって高知に来ているとのことでした。

きのこの菌床のことに話がおよび、俄然、みなさんの意見が錯綜しました。

菌床は、安いものを買おうとする経済原理で行くと関東・東北の地域産品を購入して栽培したほうが安いが、それでは、高知の放射能環境の無いところに、菌床の放射能汚染した物質を取り入れてしまうことになり、現実として、しいたけのベクレル値が比較的高いのは、そうした菌床によっているとのお話でした。

吉本氏(よさこいゆうきの会)は、菌床は、自分で高知の山の木を刈りだして栽培しているので問題ないとのお話や、ヨコタきのこ(極みエノキ栽培)の横田社長の米ぬかが生産培地に必要で、米ぬかの取得地を関東・東北方面を除外するとたいへん量の確保が困難を極めて、現状は徳島県産を日量700kgも使用している状況である。
一時は、米ぬかとおがくずの取得困難から、生産をあきらめることも考えたとのことで、消費者からの産地・原料への安全性への注目は大きな要素である、とお話されました。
加藤様の話の中では、学校給食の問題にも触れられて、非常に危険なものを子供に食べさせてほしくないので、弁当を持参させるようなこともしたが、いろいろと軋轢を生み、まさにお国の建前と個人・親子の防除の問題は、別に対応しないといけないのでは?、と住友先生(料理学園)の意見も出て、おかれた環境のひどさに、みんなでいまさらながら驚いたことでした。

各地のJAや生協までが、食品の安全を守ろうとしない現実に、ネットやツイッターでは「NG食品⇔OK食品」といった水面下での評価が知れわたっているとの話でした。

最後に、青山さまに聞きましたが、高知へ避難している方々の数が、160人とのことで、多いか少ないか評価は分かれるでしょうが、現実、そのような避難者が住んでいるということを私たちは知らないといけないと思いました。

今回の食品研究会の参加者は、県外出身者のみなさんが、うどんの河津さん(香川)海島さん(沖縄)片山さん(新潟)加藤さん(東京)青山さん(千葉)吉本さん(兵庫)と6名いらっしゃって、高知への移住の経緯や、高知の本当の良さは何かといった基本的な問題にも触れられた、問題提起のあるよい会合であったと思います。

参考:麒麟麦酒マーケティングの片山さんによる、
     各種缶ビール新飲用法(2色ツール)の意見交換も行ないました。